軽い気持ちでブラピチケ取りチャレンジしたらいけてしまったので行ってきました…!(一般戦争に勝ったことがあるジャニオタの特技)
以下のすべてがネタバレです。
F1オタク向けあらすじ説明
低迷中のザウバー(私設定)のチームオーナーになったベッテル(私キャスティング)はややポンコツ気味の調子乗り新人ハミルトン(私キャスティング、2007バージョン)&ペイドラ&ゆるふわマシンの組み合わせに手を焼いておりクビ&チーム売却の危機に陥っていた!そこでベッテルはアメリカへ飛び、ルーキーイヤーに事故でシートを失ったかつてのチームメイトで親友のライコネン(私キャスティング)をスカウトするのであった!ライコネンの自由そのものの言動や走りにチームは混乱するが、やがて確かな経験とテクニックに裏打ちされたパフォーマンスでチームがひとつになっていき…?
みたいなことです。
(長いネ!でも大体わかったと思う)
そして上記のライコネンは自らの発案でSC無限召喚走法(ほぼクラッシュゲート)をするなどややトンチキな映画用レース展開を交えながらテクニカルディレクターの女子を口説きつつハミルトンからの「アイツすげー」を得てゆき…ってかんじ。
すごいところ: 2023シーズン?を映画の中で戦っている!
こんなのF1でしか実現できなくない…?!と思うくらい、現実と映画がまじで溶け込んでました。撮影してたよ〜ってことは知ってた&鈴鹿でもうっすら見たんだけどどんなストーリーなのかとか詳しく知らなかったので、マジでびっくりした。
実際、APX GPのマシンはF2のシャシーがベースらしいので正面から撮った時にノーズとかフロントウイングの感じとかがなんか違うな〜ってことはオタクが見ればわかるんですけど(早口)、なんか普通にピットレーン出口でP10を賭けてランス坊ちゃんとサイドバイサイドとか「マグヌッセンはヘイズにとって因縁の相手です!」やってるわけ、あれまじでどうなってるん…???実際のレース映像と、APXGPの車だけで撮影した映像と、CGとの組み合わせなのかなと思うんだけどすごかったです。
F1オタクが見るとじわじわ面白い
映画はデイトナ24にスポット参戦してぬるっと優勝したソニー・ヘイズ(ブラピ)がコインランドリーで洗濯してるところに親友が現れて俺のチームで走ってくれやってとこから始まるんですけど、ソニーがヒースロー行きのチケット渡された後にサーキットの空撮?か走行場面になって「おお…シルバーストンでプライベートテストやっとんのか」ってわかる、みたいなところが何度もあって、F1オタクに染み付いてる「お約束知識」ってのが結構あるんだな〜と一人で「ふふっ」って感じがしました。
あと最終戦アブダビでソニーが派手にスピンしてコースアウトする場面があるんだけど(回っただけで復帰できる)、アブダビってランオフ広いもんね〜で謎の説得力があった。そこは刺さらんのかい!都合のいい展開だな〜みたいな気持ちにならなかったのでなぜか印象に残りましたw あとアブダビで確かシャルルたんをジョシュア&ソニーの2台で挟んでソニーが囮になってジョシュアに抜かせるみたいなシーンがあったんだけど、あの有名なやつ(Hakkinen Battles Schumacher At Spa | 2000 Belgian Grand Prix)のオマージュでは?みたいなのとか結構挟まってそう。※それで言うとそもそもがクラッシュゲートのオマージュではないでしょうk
それと、字幕版で見る方に限られるんですが、普段洋画の英語ほとんど聞き取れないんだよね〜って方もレース中は大体のことがわかってしまうのでこの映画のほとんどが英語だけでいけます!私個人の体感だと、マーベルとかの映画見る時って字幕を読まないと大体半分くらいしか聞き取れないんだけど、8割方大丈夫だった〜!そして字幕も中野信治さん監修ということでかなり慣れ親しんだ感じの表現になっていてとても良かったです!
ただしマクラーレンが存在している世界なのに、APX GPのファクトリーが明らかにMTCなのでオタクは混乱する。んん?!ここはマクラーレンの本社なのでは…?!みたいな。でもMTCが大好きなのでマジで興奮しました。一回行ってみたいよね〜
ただしトンチキストーリー部分は結構トンチキ
ソニーが加入(この時点で残り9戦ってなってんだけど)した直後はいわゆるザウバーとかHAASあたりのゆるふわマシンなので自力でレースを引っ掻き回す必要があり…ってとこはわかるんだけどトンチキがひどすぎる部分がありますw エンターテイメントのところだけど、この辺りがちょっと許せないオタクがもしかしたらいるかも。
- 死んだふり作戦:予選がとろくさいため最後尾スタート、フォーメーションラップをわざと動き出さずにトップとの間隔をあけてから「追いつかないといけない」って名目でスカスカのコースを速く走ってタイヤを温め(?)レーススタートで無双する
- プランC (CはカオスのC〜): ブルーフラッグ3回目ギリまで譲らずにちんたら走り、抜かれるところで当たり屋をかまして自分のパーツを路面にばら撒きまくりSCを召喚する、をなんと3回繰り返してSC中にチームメイトをBOXさせてポイント圏内に送り込む
- モンツァラスト数周のタイミングで雨が降ってきて、自分(ソニー)はインターに換えてるのに、フェルスタッペンと(!)トップ争いしてたジョシュアはソフトのまま走らせる→ソニーは無線で抜きどころなど指示していたが我慢できなかったジョシュアが1コーナーで仕掛けて大クラッシュ・負傷
モンツァのどこがトンチキと思ったかというと路面結構べちょべちょな雰囲気の演出だった気がしたので「いやこの場面でドライ履いてるドライバーは仕掛けないでしょ」って感じがしました。「いやそれはないでしょ」っていうのが「ジョシュアはポンコツだよ!」っていう演出だったのかもしれないけど、今のF1で走ってる若者たちってなんていうか全然無謀でもないしちゃんと洗練されてるくないです?ピアストリくんの印象が強すぎるのかな〜。「金があるけどまあまあポンコツ」って子あんまり上がって来れなくなってるイメージだったので。(ジョシュアは金もないので)
このほかもっと重箱の隅レベルで言うとこんなところも気になる人は気になるかも。エンターテイメントです!
- 残り9戦から2レースくらい経ったあたりで、後ろについた時のダウンフォースの乱れ対策に特化したBスペックが投入される
- 上記Bスペックはなぜかテクニカルディレクターが自らデザインしている風の演出
- なぜか予選で履いたタイヤに関係なくスタートタイヤを選べるようになっている
- BOXしてきて当初の予定通りプライムに交換されたけど、オプションを要求してたソニーが発進せずに居座り、チーム代表おじが根負けしてもう一回交換 ←このタイムロスが結構デカくて1スティントのタイヤのタイム差どころではなくないか?!という気持ちに
でもアブダビの最後はちょっと涙ぐんでしまいました。なんかこのままジョシュアが優勝するのかなぁ〜って感じだったからどういう終わりになるんだろ?って気持ちで見てたので。親友のルーベンのチームをなんとかするためにソニーは走っているので、ジョシュアのポンコツが治ってきた後はとにかくチームで点を取りジョシュアを上に行かせるみたいな、現実のF1じゃあり得ない状態のスーパーチームプレーセカンドドライバーになってるわけなんですよねマジで。ついてこいよって行ってトウで引っ張って飛び出すタイミングまで指示してくれるんだよw
でも彼だって未勝利なわけだし、ケイトに話したレース中の大好きな瞬間を追い求めてるって以外にも勝ちたい気持ちって絶対あるじゃん…ってちょっとつらくなってしまったので(トンチキストーリーなのにw)、まあやっぱこういう派手ででっかい作品は大団円でおさまってほしいじゃん、よかったですよ。やっぱメカニックのみんなたちがしぬほど喜んで飛び上がってるところとかがグッときますよね…。
これから劇場に行くF1オタクに見逃してほしくないシーン!
- ソニーのメチャメチャに不快感を表す顔の小芝居をするたっぺん・ハミルトン・シャルルたん(もしや関係ない瞬間の映像なだけ?!)特にシャルルたんが不快そうで良かった
- アブダビの表彰台でとてもいい人風に映っているジョージ
- スポンサー周りでクラブに顔を出したジョシュアに「あなたドライバー?カルロス・サインツを紹介してほしい」とお願いする女子
- パドックを闊歩するロスコーとエンドロールのロスコー ※ハミルトンのイッヌのブルドッグ
- BBC&skyの愉快な仲間たち (ウィル・バクストンとナタリー・ピンカムは見た!)
- ザク・ブラウンとフレデリック・バスールの芝居、ジョシュアに唾つけにくるトト、とにかく「おこだから!!」といういでたちでピットボックスからこっちを見てくるギュンター親分
- ソニーに拳で挨拶をする大物感を押し出した眉様 (セナ・シューマッハ世代のルーキーという設定なのでもしかすると2003年組とは走ったことがある設定なのかも)
- オールージュをランニングで駆け上がるソニー&APXGPのみんなたち
- 鈴鹿のソニーデカ顔ファングッズ
- アブダビでAPXGPに立ちはだかるのがハミルトン(監修)
その他に好きだったシーン・よかったところ
- フェラーリのジャッキ担当として5度のタイトルを獲得したことがあるAPXGPのチーム代表が最後の局面で自らジャッキアップするところ
- AGX GPのチームメンバーがめちゃくちゃリアリティがあるところ メカニックは何ならザウバーとかで働いてそうな風貌だし広報のお姉さんもめちゃくちゃいそう
- サードドライバー「ルカ・コルテス」の絶妙なネーミングと顔つき あんなにサードドライバー顔でお金(スポンサー)持ってそうなのに速さはイマイチみたいな顔をしている俳優さんよく見つけてきたね?!って感じなので絶対にF1オタクは確認してきてほしい
ひゅるはどっかの国の国歌のシーンで見切れて出演していました。エンドロールの表記ニコラスだった。
一番良かったところ
アブダビのラストシーンでソニーがいわゆる「ゾーン」に入ってるみたいなシーンがあって、ケイトが「彼は空を飛んでる」って形容するんだけど、そこが我々オタクの見慣れたノーズが映り込んだオンボード映像じゃなくて、視界にコースしかない走行映像なんですよね。ソニー視点で飛ぶようにスムースに、何なら彼はスローモーションにすら感じてるんじゃないか?みたいな錯覚すら覚えるようなシーンだったので&普段は見ることができない映像なので「おお…おわぁ……」って感じでポカンと口開けて見ちゃいました。全く伝わってないと思うけどそこを見てきてほしい。
総じてトンチキではあるんですけどF1オタクは色んなところをキョロキョロしているだけでもそれなりに楽しいので一回行ってみるのをおすすめします!
ブラピはかっこよかった(とにかくイケボ)
堀内さんのお話はブラピを呼び込む前にやっておけよと思いましたが、なんかそういう進行のちょっと甘い感じなど含めて「マジで急に決まったんだな」という感がすごく、軽い気持ちでとってしまったチケットであったものの大変楽しかったです。

最後のフォトセッションから撮影OKになったのでHAPPYだった!もう降壇するよって時に野良オタク(男)がクソデカボイスで「ポスターと同じポーズしてください!お願いします!」って言ったらちょっとやってくれた後にちょっと照れて降りていってマジでいい人でした。



最後にお願い
F1オタクの皆さんはもちろん字幕版を見ると思いますが、SixTONESでワイが「好きなメンバー」に登録している森本慎太郎くん aka 鉄腕DASHのシンタローくんがジョシュアの吹き替え版声優をやっているとのことですので、もしよろしければ吹替版の方もよろしくお願いいたします。F1関係者のみんなの吹替がどんな塩梅かを見てきたいと思います!